終戦の日の15日、歌手の加藤登紀子さん(70)が31年ぶりに大阪・釜ケ崎で野外コンサートを開いた。各地で「愛と平和」をテーマに歌い続ける加藤さん。雨のなか、約1千人の労働者らが思いのこもった歌声に聴き入った。

 萩之茶屋南公園(通称・三角公園)で毎年開かれている夏祭りの実行委員会が出演を依頼し、実現した。加藤さんは約1時間、ヒット曲「知床旅情」「百万本のバラ」など8曲を熱唱。曲の合間には「生きていることはしんどいけど、素晴らしい」と語りかけた。

 加藤さんはコンサートが終わった後、取材に「さまざまな事情を抱えながら生きていても、なごやかに歌を楽しむことができる。平和の大切さを改めてかみしめました」と話した。

朝日新聞